営業とSEの立場の違いを乗り越える。顧客目線の課題解決に注力せよ!

営業とSE。

お客さんへの提案内容のことで、トラブルになったことはありませんか?

営業とSEは、仕事を取ってくる立場と仕事を請け負う立場。

立場の違いで、意見が対立することも少なくありません。

今回はそれぞれの主張と、噛み合わない時の解決方法について整理しました。

課題を解決するための手段として、最近では情報共有のツールも流行っています。

営業とSEのミスコミュニケーションを減らす、よりよい組織の姿を一緒に考えていきましょう。


営業とSEの立場の違い

システムの提供をビジネスにしている会社の場合、お客さんとの窓口は営業職だけではありません。

営業は仕事を受注してきて、その後の工程ではSEやシステムコンサルタントがお客さんとやりとりします。

ただその際、営業からSEへの仕事のバトンタッチがスムーズにいかない場合も多いです。


営業の主張

まずは、営業の立場で主張を整理してみます。


・営業は受注するまでが仕事

営業の仕事は受注するまでが仕事。

売上目標がある営業は、受注をゴールに設定しがちです。

受注後のサービス提供については、「自分の役割ではない」と割り切ってしまうケースも少なくありません。


・お客さんに大きな期待を持たせないと仕事を取れない

システム営業の場合、お客さんから競合他社の製品と比較をされます。

営業の立場としては、失注するわけにはいかないので、

「◯◯のような運用で実現できます」

という具合に、少し曖昧なニュアンスでその場を乗り切ることも少なくありません。

こうした場合に、お客さんと期待値に対するギャップが生まれやすいです。

お客さんは自分に都合がいいように解釈するため、注意が必要です。


・プログラミングのことはよくわからない

営業スキルを売りにしているビジネスマンの中には、「営業は人柄と信頼関係だ!」というスタンスの人が少なからずいます。

システムに関する技術的な知識が不足していると、表現が誇張されてしまったり、お客さんに誤解を与えかねません。


・お客さんのビジネスモデルの知識をもっと持ってほしい

営業からSEに対する要望もあります。

営業はお客さんの課題を、日々聞いています。

「売上アップを実現したい」「仕事を効率化したい」

お客さんにはシステムを導入する明確な目的があります。

ビジネスの目的は究極的には"売上アップ"です。

ですから、システム導入によって、どう売上につながるのかをイメージできることは重要です。

営業であれば第一線でお客さんの声を聞いているため、ビジネスモデルには理解が深いです。

SEは仕様通りにシステム構築することに傾注してしまうと、ビジネスモデルの理解が置き去りになりがちです。


SEの主張

続いてSE側の主張も整理してみましょう。


・営業は技術的な裏付けなく「できる」と言いがち

SEの立場に立つと、営業のセールストークは根拠がなく聞こえることが少なくないようです。

実際に成果物やサービスを提供する立場になると、判断が保守的になることはわからなくありません。


・もっと技術を勉強してほしい

SEが営業のセールストークに不安を覚えるときは、技術的な裏付けが頼りないときです。

「データベースやプログラミングの最低限の知識は知っておいてくださいよ。。。」

特に、営業担当とお客さんがどちらもIT知識に乏しい場合、トラブルが発生しがちになります。


・必要工数や予算のことも考慮してほしい

営業は受注をとるために競合の価格に合わせて値段調整をする場合があります。

値引きが行われる場合は、多くはシステムの開発・導入工数で調整が行われる場合が多いです。

買取型のシステムの場合、システム価格の値引きで対応する場合もあります。

しかし、最近ではサブスクリプション型のサービス(SaaS)も多いため、システム利用料の値引きができません。

作業工数部分に関する値引きがあると、少なからずSEは影響を受けます。

「無理な価格で受注は避けてほしい。。」がSEの本音です。


・もっと営業段階から同席させてほしい

SEは手を動かすことが多いですが、実はもっとお客さんとコミュニケーションの機会が多ければ嬉しいと思っています。

営業段階からSEが同行すれば、お客さんとの認識の相違を防げますし信頼関係も構築できます。

しかし、縦割り、仕事への縄張り意識が強い会社では、こうした環境の実現が難しい事情もあります。

組織のサイロ化を防ぎ、チーム間のコラボレーションを産むには仕掛けが必要です。


営業もSEも解決すべき課題は同じ

営業とSEは立場の違いにより、異なる主張をしがちです。

しかし、本質的に重要なことは何でしょうか?

基本に立ち戻って考えてみると、営業もSEもゴールは同じなわけです。

ゴールは「お客さんの課題解決を行うこと」です。

営業とSEでミスコミュニケーションが発生してしまう一番大きな原因は、初期段階のゴール設定にあります。

最初の段階で大きな方向性の合意があれば、脇道にそれることも少なくてすみます。

基本の確認にしっかりと時間を使うことを意識したいですね。


お客さんの立場にたった提案を

お客さんの立場にたつと、営業とSEの立場の違いは言い訳にすぎません。

営業が約束したことは、しっかり約束を果たしてほしいと思うはずです。

営業とSEが互いにすべきこと、仕組みとして必要なことを考えてみます。


・やるべきことは情報共有

まず第一に必要なのが情報共有です。

営業、SEのともに忙しさを理由に情報共有を怠るケースは多いです。

顧客情報、訪問記録、議事録、こうした事前情報の共有で大きくやりとりがスムーズになります。

情報共有に課題を抱える組織は多く、課題を解決してくれる営業支援ツールに注目が集まっています。

AIなどの技術革新もあり、情報共有のためのコストも下がる傾向にあります。

情報共有のために、ツールを検討するのは有効な選択肢です。


・守備範囲を広げることも大事

次にキャリアの面で意識したい点です。

近年では、ルーティーンワークでなくプロジェクト形式で部署横断的に仕事をするケースも増えています。

営業、SEそれぞれの立場であってもキャリアアップを目指すのであれば、高い視座の仕事が必要です。

営業、SEを束ねてプロジェクトを動かすキャリアがイメージしやすいでしょう。

こうしたキャリアップを目指すために、仕事の守備範囲を広げることは大切です。

相手の仕事に一歩踏み込んで質問をしてみる、提案をしてみるよう心がけましょう。

お客さんの課題解決にも近づきます。


・他責でなく自責の念を持ちたい

営業とSE立場の違いはあれど、常に自責の念を持ちたいです。

立場の違いと理由に、失敗の原因を他部署の責任にすると、個人としても成長できません。

常に自責の念で振り返りを続けると、気づいたときに他人と大きく差をつけることができます。


営業とSE間での転職はおすすめ

キャリアアップの観点で転職の話題にもふれておきます。


キャリアの掛け合わせで市場価値アップ

営業とSE、職種単位でみると転職は難しそうにみえます。

しかし、ITの職種であれば有効な転職になり、市場価値が上がるケースもあります。


・営業とSEのミスコミュニケーションは多い

営業とSEのコミュニケーションに課題は多いです。

営業・SE間の転職で両方の職種を経験することで、課題認識を具体的に持つことができます。


・営業、SEのどちらの経験もある人材は貴重

日本では転職に伴うリスク意識を持つ人が多いため、複数職種のキャリアを持つ人は貴重です。

転職を行う場合でも、同一職種での転職を選んでしまう人が多数います。

転職で営業とSEを経験することで、需要がありかつ貴重な人材になることができます。


・その後のキャリアプランにも生きる

営業とSEそれぞれの仕事を経験すれば、プロジェクトのマネジメントの仕事へのステップアップも期待できます。

プロジェクトを統括し、目的設定、予算や期日管理といった上流工程の仕事ができます。

お客さんの課題解決という意味でも、大きな責任とやりがいを任せられる立場になります。


広い知識はAI時代で生きる

営業とSEの知識で守備範囲が広がると、AI時代の生存戦略としても有効です。


・情報共有コストは下がってきている

AIの技術革新によって、入力作業やデータの同期といった単純な作業コストは低くなってきています。

こうした環境変化は、誰でも情報が入手しやすくなることを意味しています。


・考える力こそ重要

営業、SEどちらの職種も経験すると、課題解決のための選択肢の幅が広がります。

多くの情報と、経験から最良の選択をできる可能性が上がります。

情報の収集整理はAIに任せ、ゴール設定能力を鍛えることで人間の役割を果たせます。

ゴール設定はAiにはできない人間の技術です。

考える力、問題設定を日頃から意識して仕事をしましょう。


・問題意識は経験からこそ生まれる

問題意識というアウトプットをするために、経験は重要です。

過去の問題意識やその延長線上にアウトプットがあります。

インプットなくしてアウトプットなし。広い分野の経験は、できるだけ早く積んでおきたいところです。


営業とSEの意思疎通を円滑にする方法

営業とSEのコミュニケーションを円滑にするために仕組み化の方法を紹介します。


営業支援ツールの導入

すでに何度か本文でふれましたが、営業支援ツールの導入が流行しています。

メリットは次の3点が挙げられます。


・営業とSEの情報共有に最適

営業支援ツールでは、顧客ごとに情報を管理します。

多忙の中で、営業の提案に同席できないSEにとても役立ちます。

また、営業側にもメリットがあります。

保守段階に入ったお客さんの情報を営業が入手することで、新規の提案の品質向上に活かせます。


・時系列で営業内容を把握できる

直近の情報だけでなく、時系列で情報を把握できます。

お客さんの課題認識の変化、過去の情報を把握することで、よりフィットした提案になります。


・認識の違いによるトラブルが減る

口頭でなくシステム上に記録が残り、視認性が高いです。

トラブル防止や、振り返りの貴重な材料とすることができます。


中間ポジションの人材を配置する

組織論の観点で、営業SE問題にアプローチする方法です。

システム利用と比較すると、コストが高い傾向にあります。


・営業とSEの経験者を配置する

営業とSEの中間ポジションに人材を配置することで、コミュニケーションの円滑化をはかります。

人を介しているため、コミュニケーションのための時間が多く必要になります。


・人材育成にコストがかかり大変

社内で人材育成をするとなると、育成コストがかかります。

また、出身部署への贔屓がおきてしまうなど、客観的な判断ができない問題もあります。


課題解決のキモは情報共有

営業とSEの連携に関する問題についてふれてきました。

一番の問題はなんといっても、情報共有不足です。

現状、解決にもっとも有効な手段は情報共有のためのツール導入でしょう。

労働人口不足が懸念される日本で、生産性を上げるためにもツールの利用は欠かせません。

ぜひ、あなたの会社でも営業支援ツールの導入を提案して、生産性を上げませんか??

必ずやお客さんの課題解決に貢献するはずです。