オフィスの移転による電話工事 | 必要な手続き・流れについて

コロナ渦をきっかけに、大きく変化しているオフィスに対する価値観。それにより、オフィスを縮小して移転する企業も増えてきています。


オフィスを縮小して移転することは、新型コロナウイルスなどの感染症の予防に役立つほか、コストの削減や様々な働き方に柔軟に対応できるといったメリットも多いものですよね。


しかし、そこで気になることの一つが、オフィス移転時の電話工事の手続きにかかる手間やコストなどではないでしょうか?

そこで今回は、オフィスを移転する際に必須となる電話工事の注意点や費用、流れなどについてご紹介していきたいと思います。


【index】

  • オフィス移転による電話工事の注意点
  • オフィス移転時にかかる電話工事費用
  • オフィスを移転する際の電話工事の流れ
  • 快適・お得になるかも?オフィス移転時に会社の電話を見直そう
  • まとめ


オフィス移転による電話工事の注意点

まずは、オフィスを移転する際に知っておくべき注意点をご紹介いたします。


オフィス移転時の電話工事には時間がかかる

オフィス移転時の電話工事には、2週間~1か月程度の時間がかかり、最低でも移転前の1か月前までには契約中のキャリア(通信会社)に連絡する必要があります。


オフィス移転時の電話工事に時間がかかる理由は、現状の電話機の数やメーカー、契約している電話回線を確認したり、業者の選定や依頼、移転工事日の決定など多くの工程が必要となるからです。


また、電話工事にかかる時間は契約している電話回線の種類によって異なり、電話番号を変更するか否かによっても違ってきます。

企業の移転による電話工事は土日や祝日に行われることが多いですが、NTT回線の移転は土日ではできない場合があったり、年度末は移転が多く工事も混雑しますので、移転時期にも注意しましょう。


ビジネスフォンへ変更の場合は主装置の設置が必要

オフィスを移転する際にビジネスフォンへ変更する場合は、主装置の設置が必要となります。主装置を設置することで、1本の電話線を複数の電話機で利用することができ、外線や内線、内線間での共有が可能となります。


ビジネスフォンで同時通話できる人数は外線契約数によって異なり、交換機の仕様に影響しますので、何人の同時通話機能が必要であるかをあらかじめ確認しておきましょう。


電話番号が変わる可能性も

オフィスを移転することでNTTの基地局が変わると、企業の電話番号も変更となります。


基地局の管轄は必ずしも市区町村単位ではなく、同じ市区町村であっても基地局が異なることから電話番号が変更となることもあります。ですので、移転後に電話番号が変わると困る場合には、電話番号が変わるかどうかの確認をしておく必要があるのです。


また、NTT以外の電話回線であっても、ソフトバンクやKDDI、ひかり電話などは地域ごとに電話番号が管理されていることから、移転によって電話番号が変わる可能性があります。


電話番号が変更する場合は告知も忘れずに!

オフィスに移転により電話番号が変わる場合は、その旨をお客様や取引先に告知することも忘れてはいけません。

変更前の古い電話番号にかけた相手に対し、新し電話番号を知らせてくれる移転アナウンスサービスなどもありますので、こういったサービスを併せて利用するのもおすすめです。


オフィス移転時にかかる電話工事費用

オフィス移転を検討する場合、引っ越し費用や現状回復費用、敷金や仲介手数料といった不動産取得費用など、様々な費用がかかりますよね。

では、電話工事に関してはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

オフィスを移転する際にかかる電話工事費用には、「NTTに支払う工事費用」と「移設工事会社に支払う工事費用」があります。


NTTに支払う電話工事費用

NTTに支払う電話工事費用の内訳としては、交換機工事・屋内配線工事・基本工事費があります。

・交換機工事:1,000円/1回線

交換機工事とはNTT局内で行われる工事のことで、新たに契約した回線を使用できるようにするために行います。


・屋内配線工事:4,800円/1回線(新規で設置の場合)

屋内配線工事とは、交換機や主装置、電話機などを繋げるための配線を設置する工事のことです。新規で設置する場合にかかる費用は4,800円ですが、既設の屋内配線を利用する場合は2,400円となります。


・基本工事費:4,500円/1工事

NTTの工事担当者による現地での工事費用のことです。


移設工事会社に支払う電話工事費用

移設工事会社に支払う費用は依頼する業者によって異なりますので、ここでは参考値としてご紹介いたします。

  • 人件費:7000円~1万円
  • 材料費:5,000円~1万円
  • 主装置設置費:7,000円~1万5,000円/1台
  • 電話機設置費:7,000円~/1台
  • FAX接続費:8,000円~/1台
  • 屋内配線費:300~700円/1㎡
  • 諸経費:工事費の10%~30%

参照:https://www.ntt-east.co.jp/release/0608/060801a_1.html


このように、移設工事会社に支払う費用はオフィスの規模によって高くなる傾向があります。例えば、10台ほど設置する場合にかかる費用は34万~46万円程度となる計算となります。


オフィスを移転する際の電話工事の流れ

では、実際にオフィスを移転する際に行う電話工事の流れをご紹介していきます。


現状を把握する

オフィスの移転が決定したら、次の項目について確認しておきましょう。

  • 利用中の電話、インターネット回線の種類
  • 利用中の電話番号が移転先でも利用可能か?


まずは、現在契約している電話回線の種類を確認しましょう。

電話回線には、「アナログ回線」と「デジタル回線」の2つの種類があり、さらにデジタル回線は「ISDN回線」と「光回線」の2つの分類されています。

また、先ほどもお伝えしたように、移転先でも同じ電話番号を利用できるとは限らないので、引き続き同じ電話番号を利用できるかどうかの確認も必要です。


移設工事業者を選定して連絡する

電話工事に必要な情報を把握出来たら、依頼する業者を選定して連絡します。


その際、NTTに直接依頼する場合と代理店に依頼する場合の2つのパターンがあり、代理店に関しては、NTTの正規の代理店とそうでない代理店があります。

正規の代理店の場合は、NTTから直接委託されている業者であることから、サービス品質が高いことがメリットです。


正規ではない代理店では、独自のサービスを展開していることから価格を安く抑えることも可能ですが、中には悪徳な業者も存在していますので、注意しましょう。

業者を選定する際は、3~4社に問い合わせをして比較検討することをおすすめします。


業者との打ち合わせ

依頼した業者が実際にオフィスに来て、現在のオフィスではどのような電話回線になっているのかといった現状の確認と、移転先のオフィスではどのようにしたいのかといった要望を確認・ヒアリングしてくれます。


その際、要望を元にした移転先での電話回線システム図と見積書を作成してもらいましょう。ただし、システム図の作成は有料である場合もありますので、あらかじめ確認しておくと安心です。


主装置を設置する場所を決める

移転先でビジネスフォンを利用する場合は、主装置を設置する場所を決める必要があります。なぜなら、主装置はどこに設置してもいいわけではないからです。電源を調達できる場所であることはもちろん、直射日光や高温多湿になるような場所は避けて、人目につかない場所に設置するのが一般的です。


移転先のオフィスの下見に行く

移転先のオフィスへの下見は、移設工事会社の方にも同行してもらいましょう。作成したシステム図との相違がないか、工事の流れなどを確認し、意識合わせをするためです。

通常、申込をしてから実際に下見に行けるまでは2週間程度かかりますので、余裕を持ってスケジュール調整をしておくことも大切です。


電話回線の引き込み工事を開始する

ここまで問題なければ、電話回線の引き込みをする工事を進めていきます。

工事そのものにかかる時間は半日~1日程度ですが、下見から工事が着工するまでにはさらに2週間程度かかる場合があります。繁忙期にはそれ以上の時間がかかる可能性もありますので、スケジュール感を事前に確認しておきましょう。


電話機器、周辺機器を設置する

工事が完了したら、電話機器や周辺機器を設置していきます。

設置が完了したら、実際に使用できるかどうかの動作確認も行いましょう。


快適・お得になるかも?オフィス移転時に会社の電話を見直そう

オフィスの移転は、これまで使用していた電話を見直すきっかけでもあります。

電話回線やシステムを変えることで、業務が効率的になったり、費用面でもお得になる可能性がありますので、移転を機に検討してみてはいかがでしょうか?

ここでは、主な電話回線の種類と特徴についてご紹介していきたいと思います。


NTT加入電話

NTT東日本、西日本が提供している電話サービスです。

回線が安定しており、災害や障害にも強いといったメリットがありますが、初期費用や通話料は割高です。

また、今回ご紹介したように、オフィス移転の際には手間と時間がかかることもデメリットと言えるでしょう。


光IP電話

NTTの固定回線を使わず、光ファイバーによってインターネット回線を使用して通話するサービスです。

従来の固定電話よりも割安で、市外局番や110番などの緊急通報用電話番号への発信も可能です。

ただし、停電時には使用できないといったデメリットがあったり、サービスによっては別途インターネットプロバイダーとの契約が必要な場合もあります。


IP電話

IP電話は、インターネット回線を利用して通話する電話サービスです。

IP電話には様々なサービスがありますが、固定電話と比べて費用が安い、回線の追加・削除が簡単に行えるなどといったメリットがあります。

ただし、上記の光IP電話と同様に停電時には使用できなかったり、110番や119番などの緊急通報用電話番号への発信はできません。


CTI

CTIとは、コンピューターと電話を統合した技術やシステムのことを言います。

CRMやSFAとの連携も可能であり、顧客情報の確認や記録の効率化に役立つツールとして知られています。


CTIには、オンプレミス型とクラウド型の2つの種類があります。オンプレミス型CTIは自社にサーバーを設置して利用するタイプのもので、カスタマイズの自由度が高かったり、情報漏洩のリスクを軽減することも可能です。


一方でクラウド型CTIの場合は、クラウド上に設置されたサーバーを使用するため設置工事などの必要がなく、安価かつ手軽に導入できるのが特徴です。

クラウド型の場合は、回線の追加・削除が簡単に行うことができる上、離れた場所からでもPCで架電受電の記録などを把握できるので、リモート環境での業務にも最適です。


まとめ

今回は、オフィスを移転する際に必須となる電話工事の注意点や費用、流れなどについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?


オフィスを移転するとなると、思っている以上に時間と手間がかかるものですので、余裕を持った計画を立てることが大切です。


また、オフィス移転に伴って業務に使用している電話を見直すこともおすすめです。近年ではただ通話するだけでなく、付加価値の高いツールも登場しているので、自社に合ったサービスがあるかどうか、ぜひ情報収集してみてください。