ラップアップとは、会議や打合せで話したことを最後にまとめることを言い、外資系の企業では日常的に耳にすることも多いでしょう。ラップアップは商談の際にも有効ですので、営業に携わる方にも是非知っておいていただきたい言葉です。
そこで今回は、ラップアップを行う方法やポイントなどについてご紹介していきたいと思います。
【index】
- ラップアップとは?
- ラップアップはなぜ必要?
- ラップアップの方法
- ラップアップを行うポイント
- まとめ
ラップアップとは?
ラップアップとは、英語のWrap upからきている言葉です。「終わりにする」「完成させる」といった意味がありますが、ビジネスシーンでは「会議や打合せなどで話したことを最後にまとめる」といったことを意味します。
とは言っても、ただ単に会議で話した内容をおさらいするのではなく、
- 何を
- いつまでに
- 誰が
といった重要な決定事項を確認することがラップアップのポイントです。
このように、ラップアップは決定事項を確認したり次のアクションを促す目的があることに加えて、出席者が会議の内容を理解しているかどうかを確認するといった意味も持ちます。
そして、ラップアップは会議のシーンだけでなく商談の際にも有効です。
例えば、自分以外のメンバーと複数人で商談に参加した場合、終了後に次のアクションを整理したり、改善するポイントがないかを確認する振り返りの機会をすぐに設けることで、PDCAをスピーディーにまわすことに繋がります。
オンライン商談の場合は、「商談終了後、関係者でラップアップのリモートミーティングを続けて5分程度実施する」といったルールを設けることで、振り返りの機会をすぐに持つことができるでしょう。
ちなみに、ビジネスシーンにおいて耳にすることのある「ラップアップミーティング」とは、最終確認会議や総括討議のことを意味している言葉です。会議などで話したことを最後にまとめるラップアップとは意味が異なりますので注意しましょう。
ラップアップはなぜ必要?
会議や打ち合わせをラップアップをする理由としては、下記のことが挙げられます。
- 議論の内容を可視化するため
- 次のアクションを促すため
- 情報共有するため
議論の内容を可視化するため
会議において参加者の議論をまとめるには、ホワイトボードに書き出したり、自由に発言してもらったものをまとめていく、といった方法があります。しかし、会議中に様々な意見や情報が出てくると、それらは散乱してしまいがちに・・・。
いずれにしても議論の内容をまとめるには可視化が必要となることから、ラップアップが必要となるのです。
次のアクションを促すため
会議で決定したことを参加者一人ひとりが実行に移すよう促すことも、ラップアップを行う理由の一つです。
会議そのものは、情報共有やアイディア出し、意思決定をして終了となりますが、肝心なことは会議で意思決定されたことが実行されるかどうかにあります。特に、異なる部門で一つの仕事を行う場合は、足並みをそろえることが非常に重要となります。
このように次のアクションを促す際にも、ラップアップして会議の内容を可視化しておくことで、適切な指示を出しやすくなるのです。
情報共有するため
担当者が一人ずつ報告していくだけの会議の場合、資料が配布されるのみで終了するケースも多いですよね。しかし、ラップアップすることで抜けや漏れを防いで情報共有を行うことができると同時に、会議の回数そのものを少なくすることにもつながります。
ラップアップの方法
ラップアップは、会議での決定事項や課題などの内容を振り返り、参加者全員との認識を合わせるための行います。会議中にホワイトボードなどに書き出している場合には、その内容を読み上げながら共有認識を図ることも可能です。
もし、上司から「会議のラップアップしといて」と指示を受けたら、下記の項目を箇条書きで記載しましょう。
- 日時
- 場所
- 参加者
- 結論
- 要点
さらに、ラップアップする際は、下記のような要点を振り返りましょう。
- 議論のポイントは何だったか?
- 想定通りだった点、想定外だった点
- 良かった点、悪かった点
- 次回に向けてやるべきこと
また、ラップアップを切り出す際は、会議が終わるタイミングで手を挙げて
「ラップアップで認識確認させてください」と声掛けするのがおすすめです。
会議が長くなるほど、その内容が曖昧になってしまいがちですので、最後にラップアップすることで、会議の一連の概要を振り返ることができるのです。
ラップアップを行うポイント
会議におけるラップアップとは、それほど難しいものではありませんが、次のようなポイントをおさえることでより有意義な会議を実現させることができます。
会議の途中でラップアップする
ラップアップは会議の終わりに行われることが多いものですが、会議の途中でラップアップすることにもメリットがあります。
例えば、会議の途中でラップアップすることで、参加者が理解しているかどうかを確認しながら意思決定を行うことができます。また、会議の途中でラップアップを設けることで、紆余曲折した議論の概要を提供することができ、出席者は頭を整理することができるのです。
次に行うべきアクションを割り当てる
会議を行う目的は議論することではなく、問題を解決することにあります。そのために、会議で決定した「何を」「いつまでに」「誰が」といった重要事項をラップアップの際に確認するのですが、これらのような次に行うべきアクションを各担当者に割り当てることも、ラップアップのポイントです。
議事録をメール送信してフォローする
ラップアップを行っていても、会議終了後に参加者へ議事録をメールで送信してフォローすることも大切です。議事録がメールで送信されていれば、各自がいつでも会議の内容を振り返ることができます。議事録をメール送信するタイミングは、会議終了後できるだけ早い方がいいでしょう。
AIツールを活用する
ラップアップの場を設けると、議事録の人が大変になってしまうと思われるかもしれません。しかし、音声を自動的にテキスト化してくれるAIツールを活用して議事録作成を自動化することで、そのような懸念は解消されます。
近年ではAI技術の進化により、アプリを起動されるだけで簡単に使用できるものであったり、テキスト化されたデータを後から編集することもできるようなツールも登場しています。
音声を自動的にテキスト化するAIツールには様々なものがありますので、操作がしやすく、自社の商材や業務フローなどに合ったものを選びましょう。
まとめ
今回は、会議におけるラップアップについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
資料や議事録が配布されても、抜けや漏れがあったり、会議の内容を参加者全員が理解できているとは限りません。そのため、参加者の理解度や納得度を向上させて、より有意義な会議にするためにはラップアップが欠かせないのです。
たしかに、ラップアップすることで議事録の担当者の負担が増えることが考えられます。しかし、音声を自動的にテキスト化するAIツールをうまく活用することで、会議をより有意義なものにすることも可能なのです。
\インサイドセールスの情報共有に課題はありませんか?/
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