リモートワークの普及に伴い、MicrosoftのTeamsを本格運用する会社が増えてきました。
特に大企業で利用されるケースが多く、Microsoftが会社として強く信頼されている証とも言えるかもしれません。
今回は過去のMicrosoftのTeams運用の経験から、Teams運用のポイントを考えてみたいと思います。コミュニケーションに関する基礎的なポイントについての記事となりますので、他チャットツールをお使いの方にも共感いただけると思います!
【Index】
- 用語の使い方を厳密に!
- チャネルの乱立に要注意!チーム機能を有効活用する!
- チーム・チャネルの基本設計はどうする?
用語の使い方を厳密に!
チャットツールといえば、Teamsの他にも、Slack,ChatWorkなど複数存在します。
おおまかな利用方法はほとんど同じように思えますが、細かな仕様はそれぞれ異なっています。例えば、私の経験で言えば過去にSlackとTeamsを利用したことがあり、用語の使い分けに困った記憶があります。
Slackを使っていたときには、「チャネル」「スレッド」という用語を使用しており、それが当たり前の共通言語だと思っていました。しかし、新たにTeamsを使い始めると、「チーム」「チャネル」「スレッド」という言葉があり混乱しました。さらに、すでにTeamsを使っているメンバーたちも、用語をなんとなく使っている状況であり、共通認識がない状態でした。
このSlackにはない、「チーム」という機能がTeamsを使いこなすためのキモになるというのは後で学ぶことになります。用語の認識ができていないと、コミュニケーションの阻害要因になることも多く、まずは正しく用語を理解することをスタート地点にすべきと感じました。
チャネルの乱立に要注意!チーム機能を有効活用する!
これはチャットツール全般に当てはまる話ですが、『チャネルが多すぎて必要な情報を拾えない』という状況は、チャットツールのあるあるだと思います。
チャネルを作成するときは、ノープランで作成するのではなく『漏れなく、重複なく』という基本原則で、全体設計を行ってから行いましょう。
私の以前の職場でも、チャネルの乱立は問題になっていました。
さらにチャネルごとにアクセス権限が設定されているものだから、もうむちゃくちゃでした!(あくまで過去の会社の話ですよ)
私が新たにメンバーに加わったときに、必要なチャネルの権限がなくアクセス許可の申請を入社してから2か月くらいずっと行っていました。とても大変でした・・
◆チームの機能を有効活用する
チャネルごとのアクセス権限を便利に管理できるのが、『チーム』機能です。
チームは、”親チャネル”という表現もできる機能で、チャネルの一つ上の階層に持つことができ、チャネルと同じように書き込みができます。
チームはチャネルの親階層にあたるものなので、チームに対してのアクセス権が、子階層であるチャネルにも反映されます。
(チームとチャネルの関係図:Microsoft サポートページより引用)
この機能がどういったときに便利かというと、例えば部門Aが、10個のチャネルを保持していたとします。部門Aに新しいメンバーが参加したときに、チームの機能を使っていれば、チームに対する権限設定のみで、10個のチャネルすべてにアクセスさせることができます。
チームの機能を使用せず、個別設定を行っていると、10個のチャネルすべてに個別設定が必要になり、非常に面倒なことになります。
基本的な考え方としては、上位階層のチームでメンバーを網羅しておき、さらに下位階層のチャネルではメンバーを限定したり、外部のゲストを交えるといったクローズドなコミュニケーションを行えばといと思います。
システム運用を行うときに、いきあたりばったりで設定してしまう例はよくあります。
しかし、最初にシステム特性を把握することで、ユーザーの負荷を減らし効率よく運用できるので、事前準備はしっかり行いたいですね!
いまは、Teamsって検索するとYoutuberがポイント解説してくれていたり、初期導入の設計を支援してくれる会社なんかもあります。MicrosoftのURLも貼っておくので参考にしてください。
◇参考(Microsoftサポートページ)
https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-channels-overview
チーム・チャネルの基本設計はどうする?
これまで、Teams有効活用の基礎的なポイントについて実体験をもとにお話してきました。
実際どうやって設計すればいいのかという疑問を持たれた方も多いと思います。
私も同じ疑問を持っていたので、順に解説していきます。
Teamsの設計思想の話
MicrosoftのTeamsについて調べていたときに、そもそもTeamsはプロジェクト単位での仕事をするために開発されたということを知りました。
プロジェクト単位で仕事をするということは、部署横断的に仕事をすることであり、部署が異なるメンバーが、一つのチームにアサインされることを意味しています。そういう意味でチームというネーミングなのかもしれません。
プロジェクトを多く抱える会社では、プロジェクトのコミュニケーションを最大化するというコンセプトで設計するのがよいかもしれません。
組織図に基づいたチーム構成が最適な場合は多い
日本企業でのTeams運用を考えたときには、多くの企業には組織図があり、各組織に業務分掌規定が存在していると思います。
そのため、私自身は、業務との整合性もとれますしチーム設計の考え方もわかりやすいので、組織図をベースにチャネル構築することがベストだと考えています。そして、部署横断的なプロジェクトに関しては別途チームを作成し、組織を補完する形で運用をすればいいと思っています。(もし、他のご意見やアイデアがあったら是非教えてほしいです!twitterもやっています!)
チーム・チャネル構成の失敗例
◆都度チャネル追加でチャンネルが乱立
会社設立から日が浅い会社では、営業活動が優先され事務系の仕事(経費精算とか備品購入の申請など)については、必要に応じてチャネルがどんどん増加してしまうことがあります。会社の規模やメンバーが多くないうちは、総務としてのチームを一つ設定して、件数が増えたものからチャネルを個別に増やしていく方法がおすすめです。
ノープランでチャネルが乱立してしまうと、チャネルの重複やどこにあるかわからない問題が頻発してしまいます。
◆メンバーの数が10を超えると、コミュニケーションロスが多く発生
Teamsの運用については、これまでの仕組みに慣れてしまったメンバーからすると、チャネルを再設定するのは面倒だし、必要性も多くは感じないかもしれません。
しかし、これからメンバーが多く増えることを考えた場合、どこに情報があるかわからない問題を解決するために、設計の思想や考え方は言語化できていないといけません。
情報の場所を確認するためのコミュニケーションコストが大きくなりすぎないうちに手を打ちたいところです。
とはいえ、大幅な仕組み変更は労力がかかります。
いますぐできることは、新たなユーザーの方にはリンクを共有してあげる配慮をしましょう。どこに情報があるかわからない問題はリンク共有でたいがい解決できます!
まとめ
過去に新メンバーとしてTeamsを使った経験から、ポイントをお伝えしました!
現在、Teamsを運用していて同じような課題をお持ちの方も多かったのではないでしょうか。普段何気なくTeamsを使っているメンバーに、チームやチャネルの設計意図を説明することで、コミュニケーションの改善に役立ちますので、是非考えてみてください!
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