営業におけるクロージングは、お客様との契約前の最終確認を意味します。
クロージングは売上を上げるために必須のアクションであり、クロージングを目標に営業活動を行う人も少なくないでしょう。
しかし、クロージングはお客様に意思確認を問うアクションなので、お客様から期待した結果を得られないこともあります。
クロージングの成功率を上げるために有効な方法についてまとめました。
【Index】
- クロージングとは?
- クロージングの必要性
- クロージングまでの流れ
- クロージングの成功率を高めるには?
- クロージングを意識した初回面談をしよう
クロージングとは?
クロージングは、営業活動におけるプロセスの1つです。お客様との契約を締結することを意味しています。
営業プロセスの中で最も重要な仕事に位置づけられることが多く、クロージングのためのテクニックやノウハウが多く出回っています。
実際の営業の場面では、初回の商談で話がまとまりクロージングするケースは少なく、お客様との複数回のコミュニケーションを経てクロージングに至るケースがほとんどです。
そのため、クロージングに至る過程まで含めて考えると、クロージングについて学ぶことは多いのです。
クロージングの必要性
クロージングが営業活動において意識される理由は2つあります。
営業における1つのゴール
クロージングは営業活動の中の1つのマイルストーンとして扱われます。営業活動はプロセスを管理して、見直すことで改善することができます。
そのため、クロージングの成功率は営業の成果をはかる有効な指標になります。
お客様との意思確認に役立つ
クロージングは書面での契約を結ぶ前のお客様との意思確認の意味を持っています。
しっかりとクロージングによる意思確認を行わないと、契約時に再度説得することになったり営業活動に手戻りが発生してしまいます。
お客様と認識の齟齬を発生させないためにも、クロージングによる意思確認は必要です。
クロージングまでの流れ
クロージングまでには大きく3つのステップがあります。
(1)アポイントの取得
(2)商談
(3)クロージング
(1)アポイントの取得
アポイントの取得は、商談やクロージングの担当者と別としている会社も多いと思います。
具体的には、インサイドセールスや営業事務担当者がアポイント取得を担当し、外勤営業に商談を供給するケースがあります。
アポイントの取得段階から、クロージングを意識して話を進めると商談を効率的に進めることができます。
(2)商談
実際にお客様と条件について合意するために、ヒアリングや提案を重ねて要件を具体的にしていきます。
このとき最低限把握する必要があるのが、BANT情報です。
B:Budget(予算)
A:Authority(決裁者)
N:Needs(必要性)
T:Timeframe(導入時期)
BANT情報は具体的な提案をするために必須の項目なので、できるだけ早い段階で把握することが求められます。
中でも必要性の項目は非常に奥が深く、重要性が高いです。
営業とお客様の認識の齟齬が最も発生する項目なので、要件確認はしっかり行う必要があります。
スタート地点として「お客様が解決したい課題」をしっかり両者で合意しておきましょう。
お客様の中には、会社の持っている真の課題を言語化できていないケースもあります。そんなときは、お客様の立場に寄り添い真の課題を明らかにするためのサポートをしてあげましょう。
お客様からの大きな信頼を得られるはずです。
(3)クロージング
商談で具体的な条件をヒアリングしたら、提案を持ってクロージングを行います。
この段階で、営業は成約または失注という結果を得ることになり、営業活動の1つの区切りとなります。
クロージングの成功率を高める方法
タイミングの見直し
人がモノやサービスを購入したくなるのは、感情が刺激されたときと言われています。
例えば、製品の特徴を説明するよりも、決裁者にとってどんなメリットがあるのか説明するほうが、購買意欲を高めることができます。
クロージングのタイミングは早ければ早いほどよいです。
しかし、契約を急いで押し売り感が出てしまうのはよくありません。逆に、慎重にタイミングをはかりすぎて商機を逃すこともあります。
最適なクロージングのタイミングは難しく、検証によってトライ&エラーしていく他ありません。
テストクロージング
テストクロージングは、商談中に契約に至ったケースを前提に話を進めることでお客様の反応を見る方法です。
お客様の反応を見ることで、クロージングの確度を予測したり、現状の課題把握に役立ちます。
クロージングまでの商談回数を減らす
最もおすすめしたいのが、クロージングまでの商談回数を少なく済ませることです。
営業の考え方には、時間をかけてお客様と信頼関係を築く考え方もあります。
しかし、現代のビジネスではスピードが求められており、時間はもっとも貴重です。
クロージングまでに何回も足を運ぶことは、お客様の時間を使わせてもらうことでもあります。
お客様の立場からしても、短い時間で質の高い提案を受けると購買意欲がグッと高まります。
クロージングまでの商談回数を減らすには、お客様に最適な提案を最短で行う必要があります。
そのために、最も重要なのは初回の商談です。
初回の商談でお客様の心を掴むためには、踏み込んだ提案を提示することです。
アポイントの取得段階でお客様の情報を把握しておき、営業と情報共有し提案内容をブラッシュアップする必要があります。
クロージングを意識した初回面談をしよう
クロージングの成功率を高めるための方法について具体例を挙げました。
営業の初期段階からクロージングを意識する方法は、最もポピュラーな営業手法となってきています。
こうした考え方は営業支援のツールにもすでに盛り込まれています。
クロージングのために必要な項目はすでに明らかになっており、SFA(Sales Force Automaiton)では顧客管理の必須項目として実装されています。
アポイント段階で初回面談に備える
初回面談を有効な場にするためには、アポイントの取得段階でお客様とコミュニケーションを取り情報を手に入れることが有効です。
中には、対面する前に細かな情報をヒアリングされることを好まないお客様もいます。
しかし、ここで情報を曖昧にしてしまうと後の商談の質が低下し、クロージングへの影響が出てしまいます。
アポイント段階で要件や課題が明確でないお客様は、商談でも前に進まない可能性が高くなります。
クロージングの成功率を高めるためにも、アポイント段階でお客様を商談に進めるか判断することは有効な方法です。
面談前に情報共有する
アポイント担当から商談を供給された営業担当は、お客様とアポイント担当のコミュニケーションを確認します。
このとき、お客様情報は正確な一次情報であることが望ましいです。
例えば、アポイント時にヒアリングしたお客様の課題認識を録音した音声で聞けると、提案の精度が高まります。
営業担当の目線で仮説を立て、お客様目線の提案を行います。
多くの会社で、アポイント担当と営業担当は別れています。
そのため、お客様の立場がすでに説明したことを、再度営業の方に伝えている場面は多いものです。
営業担当が、アポイント時の電話内容を正確に把握してくれていると、お客様は相手の会社を信頼してくれます。
一次情報を共有するツールとして有効なのが、クラウドIP電話のピクポンです。
通話の中からお客様の課題感をハイライトする機能があるため、忙しい営業担当者でもぱっと見るだけで効率よく情報共有することができるのです。
クロージングを逆算して仕事しよう
クロージングは営業活動の積み重ねであり結果です。
質の高い営業活動を行うことで、クロージングの成功率は上がっていきます。
クロージングから逆算して、営業プロセスを考えると営業プロセスの改善点が見えてきます。営業プロセスを振り返ることを習慣化し、成果を出していきましょう。
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