インサイドセールスに向いている人とは、必ずしも営業経験者やコールセンター業務経験者とは限りませんが、「こんな人が向いている」といった特徴や、採用する際にチェックしたい「適正」や「求められる能力」はあります。
そこで今回は、インサイドセールスに向いている人の特徴に加えて、採用する際に知っておきたいポイントにも触れていきたいと思います。
【Index】
- インサイドセールスとは?
- インサイドセールスに向いている人の特徴
- インサイドセールスに求められる能力・適性
- インサイドセールス立ち上げに成功するには?
- まとめ
インサイドセールスとは?
まずは、インサイドセールスそのものについておさらいしてみましょう。
インサイドセールスは米国発の効率的な営業手法
そもそもインサイドセールスとは「内勤営業」とも呼ばれ、ほとんどのSaaS企業の営業部門にある職種です。
元々、インサイドセールスはアメリカで誕生した職種であり、アメリカをはじめとした欧米諸国では主流とされています。アメリカを中心にインサイドセールスの市場が伸びている理由には、広い国土における営業の効率化やコストダウン、IT技術の発達などがあるのです。
しかし最近では、働き方改革やコロナによる影響などによって、日本でも急速にインサイドセールスの市場が広がっているのが現状です。
インサイドセールス経験者は少ない
「新しい営業の形」として今注目されているインサイドセールスですが、まだまだ日本では発展途中であるため、経験者やスペシャリストは少ないと言えます。
インサイドセールスは、リストに沿ってとにかくアポをとるために架電する「テレアポ」と混同されがちですが、業務の内容や適正は異なります。
インサイドセールスの役割
営業プロセスの一つであるインサイドセールスの役割は、多くのリード(見込み客)の中から、より成約につながる可能性が高い見込み客を見極めて商談化し、フィールドセールス(外勤営業)に引き渡すことにあります。
また、ナーチャリング(リード育成)もインサイドセールスの重要な役割です。
ナーチャリングとは、成約までの距離がある見込み度の低いリードに対して、メールや電話などといった非対面でのコミュニケーションによって、成約の可能性が高まるまでつなぎとめることを言います。
インサイドセールスの大変さとやりがい
インサイドセールスの仕事は、成約確度の高いリードの見極めやリード育成と、業務の内容が広範囲に渡ることに加えて、膨大な量のリードの中には成約確度が極めて低いリードも多く抱えることから、大変だと感じる面も少なくありません。
しかしその一方で、営業やマーケティングの中枢で活躍することができるという点が、大きなやりがいとなるでしょう。
さらに、インサイドセールスの業務は、フィールドセールスやコールセンターでの経験だけでなく、事務仕事を迅速に処理する能力も求められることから、事務仕事の経験も生かすことができます。
インサイドセールスに向いている人の特徴
では、インサイドセールスに向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか?
電話・メールでのコミュニケーションスキルが高い
インサイドセールスに向いている人の特徴としてまず挙げられるのは、電話やメールでのコミュニケーションスキルが高いという点です。
対面営業であるフィールドセールスであれば、直接お客様の表情やボディランゲージなどから察することができますが、電話やメールなどのツールを使って行う非対面の営業では、電話での話し方や声のトーン、メールの文面から読み取らなければなりません。
同時に、自分からお客様に何かを伝える際も、電話やメールのみで適切に伝える必要があるのです。
業務を迅速にこなせる
インサイドセールスの業務は、お客様へのアプローチ以外にもリストの作成や活動履歴の記録など、様々な業務をこなしていかなければなりませんので、それらを迅速にこなせる人が向いています。
例えば、一通のメールを返信するだけでも、相手のニーズや課題に合致した有益な情報を提供する必要があるため、事前リサーチや文章の作成に時間を要するのです。
コツコツと継続することができる
インサイドセールスの業務の中でも、特にナーチャリング(リードの育成)には継続的なアプローチが必要なため、業務をコツコツと継続できる人が向いていると言えます。
時には、途中で断られてしまったり、連絡が取れなくなってしまうケースもありますが、そういったことに一喜一憂せずに業務を遂行し続けることが大切です。
失敗を恐れず自分から行動できる
インサイドセールスは、新規リードの他、過去に失注した案件にもアプローチする場合があります。多くの人は「失敗したくない」という気持ちが働き、難易度の高い「失注案件の掘り起こし」をためらってしまいがちです。
しかし、インサイドセールスに向いている人は、もし失敗しても、失敗から得られることがあることを知っているため、失敗を恐れずに自ら能動的に行動することができるのです。
楽観的に物事をとらえる
なかなか相手に電話が繋がらない場合や、メールを送信しても開封すらしてもらえなく、商談に進まないなど、インサイドセールスの業務を行う中で大変だと感じることは多くあります。時には、リードからクレームを受けることもあり、心が折れてしまいそうになることも。
大きなやりがいがある反面、これらのような大変だと感じる面も持ち合わせていることから、インサイドセールスは物事を楽観的にとらえることができる人が向いていると言えるでしょう。
インサイドセールスに求められる能力・適性
インサイドセールスに求められる能力と適正は、次の通りです。
インサイドセールスの人材を採用する際、「向いている人の特徴」と併せてぜひ参考にしてみてください。
電話・メールでの関係構築能力
「インサイドセールスに向いている人の特徴」でご紹介したように、顔が見えない相手だからこそ丁寧に対応することができる関係構築能力は、インサイドセールスとして重要なスキルの一つです。
併せて、電話やメールなどのツールを使用して、伝えたいことをわかりやすく簡潔に表現したり、自社サービスや商品を魅力的に伝えることも、インサイドセールスに求められる能力です。
物事を簡潔に伝える能力
インサイドセールスが接するリードは、成約確度が高くない場合が多いので、初回アプローチでじっくりと話ができるケースは稀です。また、電話を受けたお客様は、おそらく自分の仕事をいったん中断して話を聞いてくれていることから、必要かどうかわからない話には決して付き合いたくありません。
そういったことから、最初の一言、二言でお客様の心をつかむような、簡潔に伝える能力がインサイドセールスには必要なのです。
ヒアリング力
インサイドセールスは、課題やニーズが明確になっていないリードにアプローチする必要もあるため、ヒアリング力も求められるスキルです。
例えば、成約確度が低いリードに自社の商品やサービスについて語っても、相手にとっては迷惑であると同時に、不快感を抱かせてしまうことに。
しかし一方で、相手にとって有益な情報を供給し続けていれば、徐々にこちらの話に耳を傾てけてくれるようになる可能性があります。
つまり、インサイドセールスは相手の話にしっかりと耳を傾けることができる「ヒアリング力」が求められるのです。
データの管理能力
インサイドセールスの業務は、リードへの直接的なアプローチ以外にも、SFAやCRMへのデータ入力もあります。
リードとのやり取りが可視化されたSFA・CRM上のデータがあれば、フィールドセールスに受け渡す際や、担当者が変更になった場合にもスムーズに引継ぎを行うことができます。しかし、データの入力漏れやミスがあると、引継ぎに無駄な手間や時間がかかったり、インシデントが発生することによってお客様との信頼関係にヒビが入ってしまう危険も。
そういったことから、インサイドセールスには丁寧でミスのない仕事ができる能力が求められますが、これに関しては、下記URLのツールを使用することで解消することができるでしょう。
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インサイドセールス立ち上げに成功するには?
最後に、新たにインサイドセールス立ち上げを検討している方へ、成功するポイントをご紹介いたします。
役割分担を明確にする
インサイドセールスを立ち上げる際は、マーケティングやフィールドセールスとの役割分担を明確にすることが大切です。
インサイドセールスの歴史はまだ浅いために、その定義があいまいであるため、前後の職種との業務内容の重複や抜け、対立がないようにする必要があります。
トークスクリプトを作成
インサイドセールスのチーム全体の能力を向上させるために、良質なトークスクリプトを作成することもおすすめします。
トークスクリプトを作成する際は、「BANT」を確認できるような質問は上手に取り入れましょう。
BANTとは、「Budget(予算)」・「Authority(決済権)」・「Needs(ニーズ・需要)」・「Time frame(導入時期)」の4つの営業質問項目です。
商談を成功させるには、これら全てをクリアする必要があるのです。
KPIを設定する
KPIとは、Key Performance Indicatorsの略で、目標達成の度合いを評価する「中間指標」です。
KPIを設定することで目標が明確になり、組織の方向性が統一されることができると同時に、新たに立ち上げたインサイドセールスが軌道に乗っているかを判断することができるのです。
まとめ:社会人として成長する気持ちがあれば、インサイドセールスとして成功可能
今回は、インサイドセールスに向いている人の特徴や、インサイドセールス立ち上げに成功するためのポイントなどについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
「インサイドセールスに向いている人の特徴」にフォーカスしてお伝えしましたが、たとえ今回ご紹介した条件に当てはまらなくても、社会人として成長する気持ちがあれば、インサイドセールスとして成功することは十分可能です。
インサイドセールスという職種は、まだまだ浸透していないため、時には必要な情報を得ることが難しいかもしれません。そういった場合は、すでにインサイドセールスの知見があるプロに相談してみるのも一つの手段でしょう。
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