営業におけるアポ取りとは、商談や面談の日時や場所を取り決め、約束を得ることです。電話でのテレアポやメールでのアポ取りにはそれぞれ異なったコツがありますが、スキルを上げることで、アポ獲得の成功率をアップさせることができるのです。
そこで今回は、営業のアポ取りを成功させるためのポイントなどについてご紹介していきたいと思います。
【Index】
- 営業におけるアポ取りの必要性と難しさ
- 営業のアポ取り・成功率アップのポイントとは?
- 営業メールでのアポ取り
- その他の営業アポ取り方法
- 営業でのアポ取り失敗から学べること
- まとめ
営業におけるアポ取りの必要性と難しさ
営業におけるアポ取りが必要な理由は、商談の際に顧客に合わせた事前準備を行うことができるという点にあります。何の準備もなしに飛び込みで訪問する場合と、あらかじめアポイントを取得してから商談に臨む場合とでは、成果に大きな差がつくものです。
また、事前にきちんと準備しておくことで、慌ててしまったり、顧客に失礼な印象を与えてしまう心配もありません。
とは言っても、営業のアポ取りは簡単なものではありません。なぜなら、アポ取りの電話で顧客側に「続きを聞きたい」と思わせる必要があるからです。相手の立場になって考えればわかるように、かかってきた営業電話に対しては誰でもネガティブな考えを持ってしまいがちですので、そのような顧客の否定的な気持ちを変える必要があります。
営業のアポ取り・成功率アップのポイントとは?
電話でのアポ取りは「テレアポ」とも呼ばれ、アポイント獲得のための一般的な方法ですよね。営業電話でのアポ取りは、事前準備と電話をかけるタイミング、そして、会話の進め方や内容それぞれに成功するためのポイントがあります。
事前準備
電話での営業アポ取りは、事前の準備がとても肝心です。実際に電話をかける前に準備しておくべきことは、次の通りです。
・リストを作成
・顧客の情報を調べる
・話す内容を事前にまとめる
■リストを作成
効率よくテレアポするには、どこに架電するのかをリストアップしたコールリストを作成する必要があります。商談につながるリストを作成するには、自社が持っている情報を使うことに加えて、自社のホームページのアクセス情報を使用したり、費用がかかりますが企業リストを購入する方法も挙げられます。
■顧客の情報を調べる
顧客によって状況やニーズに違いがあるので、事前のリサーチが必要です。
具体的には、顧客企業やその業界の動向、流入のきっかけを調べることに加えて、顧客の課題や想定される自社のアピールポイントを考えます。
■話す内容を事前にまとめる
調べた顧客の情報に基づき、実際に電話で話す内容をまとめましょう。
ポイントは、「自社がどのような会社なのか」ということを手短に伝えて、「顧客にどのようなメリットを与えるのか」ということを簡潔に説明するという点です。
相手が興味を示したら都合の良い日時を選択してもらえるよう、候補日を確認しておくことも忘れずに。
電話をかけるタイミング
メールなどとは異なり、電話は相手の時間を割いて対応してもらうことになりますので、
アポ取りの電話をかける際は、タイミングにも注意しましょう。
朝早い時間帯は朝礼中である可能性があり、特に週明けの早い時間帯は顧客側も業務に追われ忙しく、バタバタしていることが多いものです。
電話をかけるタイミングとしては、午前中であれば10時~12時頃、午後であれば16時~17時頃が狙い目です。
もし、10時~12時の時間帯につながらなくても、午後に折り返ししてもらえる可能性があります。また、午後は外回りや会議などで不在である可能性が高いですが、夕方16時~17時頃であれば、外回りに出ていても帰社する時間帯であるからです。
反対に、始業直後や昼休みの時間帯は避けるのが無難でしょう。
アポ取りを成功させるポイント
電話でのアポ取りを成功させるポイントは、次の通りです。
・説明は簡潔に!
・客観的な観点で話を進める
・質問や断りに対する返答をあらかじめ用意
・会話を弾ませる
・声のトーンも大切
■説明は簡潔に!
電話を受けた相手は、必ずしもその商材に興味があるとは限りません。相手の気分を損ねたり、混乱させないためにも、説明は要点だけをおさえて簡潔に行いましょう。
■客観的な観点で話を進める
売りたい気持ちが先走ると、「絶対におすすめです」などのように主観的な言葉が出てしまいがちですよね。しかし、顧客は営業側の主観的な意見よりも、客観的事実に基づいたトークを求めています。他社との比較や導入事例などを用いて、客観的な観点で話を進めると、相手も耳を傾けてくれやすくなります。
■質問や断りに対する返答をあらかじめ用意
アポ取りの電話をかける前に、想定される相手からの質問や断りに対する切り返しをあらかじめ用意しておくと、アポが取れる確率がグッとアップします。
一般的に、営業のアポ取り電話がかかってきても、質問に対する返答が曖昧だったり、返答までに時間がかかってしまうと、興味や信用は一気にダウンしてしまうものです。しかし、質問や断りに対して上手に切り返すことができれば、そこから顧客にメリットを伝えることができ資料の送付や商談につながる確率が上がるのです。
■話すスピード・声のトーンも大切
効率的にアポ取りするには会話を弾ませることも大切なポイントです。相手との会話を弾ませるコツは、話すスピードと声のトーンにあります。
相手が話す速度がゆっくりなら自分もゆっくりと、早口であれば自分も同じように、相手が話す速度に合わせることで、テンポよく会話することができ、良いイメージを与えることができます。
また、電話の際は相手の顔が見えませんので、声のトーンにも気を付けましょう。実際に、電話でのアポ獲得率が高い人の多くは、的確な声のトーンでメリハリのある話し方をしているのです。普段話す時より明るくはっきりと話すことを意識するだけで、相手に好印象を与えることができるのです。
営業メールでのアポ取り
営業でのアポ取り方法として、メールも有効な手段の一つです。
電話とは異なり、メールでのアポ取りの場合は相手の時間を奪わずに済む所がメリットです。その一方で、何の工夫もせずただ単にメールを送るだけでは、アポ取りどころか、開封もされずに削除されてしまう可能性もあります。
開封率が上がる件名を!
ある調査によると、営業シーンにおいて1日に受信するビジネスメールの件数は、平均34.3通とのことです。1日に数十件のメールを受信している場合、優先度の高いものから開封していきますので、件名が適切でないと開封すらされない場合もあるのです。
そういった事態を避けるためには、高い確率で開封してもらえるような件名を記載することが重要なポイントです。
件名には、会社名と個人名、伝えたい要件を簡潔に明記して、相手が件名を見ただけで内容がわかるような工夫が必要なのです。
内容は簡潔にまとめる
メールのチェックに割くことができる時間には限りがありますので、相手がメールをパっと見ただけで内容が伝わるように、メールの文章も簡潔にまとめる必要があります。
アポ取りのメールを簡潔にまとめるコツは、要点をまとめた後にその詳細を記載することです。また、曖昧な文章は返信することを躊躇させてしまう可能性があります。「○○までに××について返信して欲しい」など、具体的に明記し、相手が不安に感じる点がないようにしましょう。
候補日を明記する
営業におけるアポ取りにメールでは、相手の都合を考えるあまり「ご都合の良い日時をお知らせください」と記載してしまいがちです。しかし、それでは日程を先延ばしされたりして、商談の機会を逃してしまうかもしれません。
メールでアポ取りする場合には、こちらから候補日をいくつか記載して先方に選択してもらう方が親切ですし、その後の商談につながる確率も格段に上がります。また、こちらから提示する候補日は3つ以上用意して、アポ取りできる可能性をアップさせましょう。
その他の営業アポ取り方法
営業のアポ取りの方法は、電話やメール以外だけではありません。
より効率にアポ取りするために、企業サイトの「お問い合わせフォーム」や営業アポ取り代行に依頼することも有効な手段の一つです。
企業サイトの「お問い合わせフォーム」
企業サイトの「お問い合わせフォーム」は、様々な問い合わせの窓口ですので、アポ取りのための営業メールを送ること自体は問題ありません。その際は、相手に読んでもらえるように、簡単な自己紹介や連絡した意図、求めるアクションを短くシンプルにまとめて送るのがポイントです。
とは言っても、顧客向け、学生向けなどの専用フォームを使用することは、その窓口と関係のない問い合わせとなってしまい、悪い印象を与えてしまうため、避けたほうが良いでしょう。
営業アポ取り代行
営業アポ取り代行とは、文字通りアポイントの取得を外部に委託することです。
もちろん費用がかかりますが、自社の営業マンを育成する労力やコストを省いて効率的にアポイントを獲得できるという点がメリットです。
営業でのアポ取り失敗から学べること
営業でのアポ取りを成功させるためには、失敗してしまう理由も知っておきましょう。
アポ取りを失敗してしまう主な原因は、
・メリットが伝わっていない
・警戒される営業トーク
・関係性ができていない
といったことが挙げられます。
顧客側のメリットを伝える
営業アポ取りが失敗してしまう原因の多くは、営業マンに会う顧客側のメリットが伝わっていないということです。顧客側からしたら、わざわざ時間を割くことになりますので、自分にとって必要性が感じられなければ、営業マンに会って話を聞きたいとは思わないでしょう。
アポ取りにおいて顧客側のメリットを伝える際は、ポイントを絞って簡潔に伝えることも大切です。
自信をもってアプローチする
営業でのアポ取りが失敗する原因として次に多いのが、顧客側に警戒されてしまう低姿勢過ぎる営業トークです。低姿勢で控えめ過ぎるトークは、「それほど重要な内容ではないのでは?」と思われてしまい、顧客は営業マンと会うメリットが感じられないのです。
そもそも、営業アプローチは決して悪いことではなく、顧客のニーズに合った有益な情報であれば喜ばれるものです。
もちろん、相手を気遣う気持ちは大切ですが、「迷惑がられてないだろうか?」、「突然電話して申し訳ない」など思う必要はありません。自信を持ってアプローチするためには、相手が興味を持ってくれそうなトークスクリプトを準備しておくことも有効です。
複数回のテレアポで信頼を築く
どんなに素晴らしい営業トークをしても、顧客との関係性が築けていなければアポを取ることは難しいものです。
顧客との関係性を築くポイントは、複数回のテレアポでアプローチすることです。例え一度の電話でアポ取り失敗したとしても、つながりやすい時間帯や具体的なニーズがわかるなど、何かしらの収穫があるはずです。
有益な情報を得ることができれば、その情報をもとに再度アプローチすることができます。
まとめ
今回は、営業におけるアポ取り方法や、商談に取り付けるためのコツについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
より多くのアポイントを獲得するためには、やみくもに回数を重ねるのではなく、顧客の情報収集や話す内容を整理をするなどの事前準備が重要なポイントとなります。経験を重ねてアポ取りのスキルアップすることで、成功率をアップさせましょう。
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