日程調整の決定版!最新カレンダープラットフォーム「Spir」にインタビューしてきました!!

目次

1 インタビュイー紹介

2 Spirとは

  サービス紹介

  ”創造性を解放する”

  かゆい所に手が届きすぎる、極上の顧客体験

3 日本と海外の違いとは

  リスクとリターンを見極める

  コロナ禍で見えてきた日本企業の持つ課題

4 Spirの今後

  PLGで日本から世界へ


1. インタビュイー紹介

2. Spirとは

Spirはビジネスで利用している複数のカレンダーと連携し、日程の調整からWeb会議のURL発行や、カレンダーへの登録をワンストップで行うことが出来るカレンダープラットフォーム。

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 ”創造性を解放する”

ーーーSpirというサービスを始めた経緯やきっかけをお教えいただけますか?

 私自身過去を振り返ってみて、色々な方にお会いし、仕事のヒントやインスピレーションをいただくということ多かったなと思っています。

 オンラインでもオフラインでも良いのでもっと「人と会う」ということが出来るとビジネスの可能性も広がっていくし、よりクリエイティブに色々な挑戦をしていける。人と人が会う際の阻害要因を失くして、ビジネスパーソンの後押しをしたいという思いでSpirを始めたました。


ーーーそんな中「カレンダー・日程調整」という分野を選んだ理由はありますか?


 そもそも日程調整は凄く面倒臭いなというのをずっと思っていたんですよね。例えばTwitterで繋がって会うことになったのに、日程調整が上手く行かずにうやむやになってしまうことってあるじゃないですか。

 もっと簡単に人と会える世界観を作りたいなという中で、カレンダーは自分の行動のみならず、場合によっては将来をも管理していますよね。普段やらないことでもカレンダーに予定として入っていればやるという方もいると思います。空き時間を誰かと共有することで人にアクションを促せるという部分に魅力を感じ、この分野でサービスを作ろうと決めました。


ーーーやはり「人と会うこと」「人とのコミュニケーション」といった部分を大切にされているのですね。


 そうですね。その部分は我々の「創造性を解放する」というミッションにも表れています。

 元々製造産業がメインだった時代はどれだけ生産性を高めていくかということが、利益を創出するために凄く大事な時代でした。

 しかしこれだけITが普及してきた中では、どんなサービスを作るのか/どう設計するのかといった部分において、人間がクリエイティビティを発揮出来るかということこそ、収益を最大化するための根源的な力になってきていると思います。だからこそ、人の創造性を最大限発揮させることに寄与できる会社でありたい。


 そういった思いがある中、実際にどうしたらクリエイティブになれるのかといえば、やはり何かを新しい体験をして視野を拡げることが一番だと思うんです。「人と会う」というのも新しい体験になり得ますし、視点を変えてみる事もできますから、「創造性を解放する」ことに繋がる大きなポイントになると考えています。



 かゆい所に手が届きすぎる、極上の顧客体験

Spirでの日程調整シーン。自分の予定と主催側の出した候補を併せて見ながら、ストレスなく日程の確定を行うことが可能。


ーーー口コミを拝見していますと「かゆい所に手が届く」というのが顧客から意見として多い気がします。サービスを構築する上で意識されているポイントはありますか?

 他社さんとの機能的な違いとも関連してくると思いますが、私が面倒くさいなと思っていたのは、「日程調整をする時にテキストで書き出す」という点と「候補日と自分のカレンダーを何往復もしなくてはいけない」という点でした。それが何で一つの画面でできないんだろうと。わざわざ別のアプリを開いて調整しなければいけないことに大きなストレスを抱えていました。

 あとは、外回りの営業でもストレスを感じましたね。移動中にも日程調整の連絡はバンバン来るんですよ。ただ、スマホで日程調整を完結させるのがめちゃくちゃ難しくて。結局PCを開ける場所に行くまでその返信をしないから、タイミングがどんどん遅れていくみたいなことが体験としてありました。

 なので、まずはそういった所を解決できるUI/UXにしていくというのがユーザーの満足度を高める大きなポイントかなと思って、かなり意識しています。

ーーーご自身のストレスになった体験からヒントを得られているのですね。


 そうなりますね。あとは、何往復かするやり取りが面倒だと思うので「やり取りを最小化すること」も意識しているポイントです。

 例えば、私が送った候補が全部駄目だった場合に相手から逆提案ができる機能があったり、全部駄目ですという通知をして私がもう1回別の候補を送る機能があったりします。メッセージで"全部駄目です"と言うのも嫌だし、逆提案するのも面倒臭いですよね。そういった私が感じた課題の解決にこだわって作っている部分はあるかもしれません。


3. 見えてきた日本と海外の差

 リスクとリターンを見極める

ーーー海外でのご経験もある大山さんから見て、日本の働き方やツールの活用に関して日本が遅れているなという感覚はありますか?

 あまり大きな差は感じていません。ただ一つ挙げるとすると、ツール間の連携が取り難いなと思いますね。システム間同士をAPI(*1)で繋いで自動化するといった部分に関しては海外の方が進んでいて、連携がスムーズな方がツールは使いやすいんですよ。日本ではそういった連携がまだまだだと感じます。

 例えば、採用人事の方がツールを使う際に、採用管理・日程調整・面接で全部バラバラのツールを使ってしまうじゃないですか。結局オペレーションが1個に纏まっていかないというところが、ツールを使う側の難しさになってしまっていますよね。


*1 Application Programming Interfaceの略で、プラットフォーム側の汎用性の高い機能を外部から手軽に利用できるように提供する仕組みのこと。(引用元:IDCFrontier)


ーーーなるほど。あちこち確認しなければいけないのは確かに負担になりますね。


 あとは、やはり文化的な違いはあります。日本の場合、リスクの最小化に注力されることが多いかなと思うんですよね。海外では投資に対するリスクとリターンをしっかり考える感覚があると感じました。

 凄く分かりやすい例だなと思う「アメリカのとあるサラダ屋さん」のお話がありまして。アプリを使うと事前オーダーとピックアップ時間の指定が出来るんですが、ここまでだと別に日本でもありそうじゃないですか。


ーーーそうですね。最近は珍しくないような気がします。


 そのお店は店舗でのオーダーに毎日大行列ができているんですよ。そこでそのサラダ屋さんは店舗の壁際に棚を作って、そこに名前のシールが貼られたサラダを置いておくんです。事前オーダーしている人達は外から取りに来るんですけど、なんとノーチェックで取っていくんですよね(笑)

 QRコードとか交換用レジとかは一切無し。善意で正しく持って帰るだろうという想定で設計されているのだと思います。

ーーーえー!?ズルをする人がいるのではと思ってしまいます。。。


 そこなんですよ。日本だと、「別の人が持って行ったら大問題じゃないか」「正しくお金を払っているのか」といったリスクを真っ先に考えますよね。そういうリスクに対してシステムで対応しようとするので「QRコードと決済システムを入れて、最後は対面で確認しなきゃいけないから1人オペレーションを置かないといけない・・・」という設計になっていきます。

 アメリカ人の感覚で言うと、怒っているユーザーがいたら最前列に割り込ませてあげて、新しくもう1個つくれば良いじゃんみたいな(笑)そうしたら、原価何百円で作っているサラダをほぼタダみたいなコストで売れるし、基本的にお客さんは満足して帰る。そこにシステム投資をするのは無駄じゃない?といった感覚があるんです。

 何か新しいものを導入して試す際に
リスクに対してのリターンをしっかり考えて設計すること
が気質的に出来るのだと思います。 

ーーーそう聞くとすごく理にかなっていますね!


 大企業であればあるほど、リスクが大きなインパクトになるということは実際あると思います。ひとつのミスが企業全体のイメージを損ってしまうかもしれません。
 でもスタートアップ界隈でいうと、リスクが及ぶ範囲も狭いですよね。このサラダ屋さんのようにリスクとリターンの計算をしっかりやって、どんどんチャレンジしていくべきだと思います。


 コロナ禍で見えてきた日本企業の持つ課題

ーーーコロナ禍でリモートワークが進む中で、情報共有の難しさ等の新たな問題が見えてきたような気がするのですが、そこはどう捉えていらっしゃいますか?

 新たにと言うよりは、顕在化したと言う方が正しいと思います。今までの日本企業ではどこがゴールか、何を最大化するために仕事をしているのかという設計が、フワッとしていても業務を回すことが出来ました。しかしリモートワークになれば、そこを細かく擦り合わせないと、認識のずれが発生しやすくなってしまいます。

ーーー設計とその設計の浸透を上手く行う必要があるのですね。


 欧米は謂わゆる契約社会なので、そこが明確です。契約したアウトプットに対しては100%責任を持ちますが、反対に契約にないことはやらない。やること、やらないことが初めから明確に決められている訳です。日本だと「今、自分が最も成果を出さねばならないポイント」を逐一コミュニケーションしなくてはいけなくなった。問題の顕在化とはそういった意味です。

 働き方としては、ゴール像や目標のすり合わせがより重要な時代になったのかなという感覚がありますね。


4. Spirの今後

 PLGで日本から世界へ

ーーー大山さんはご自身のnoteの中で「初期から世界を狙っていかなければ世界に通用するサービスを作ることは難しい」と仰っていましたが、その理由をお聞きしてもよろしいですか?

 実際に今、我々が使っているサービスを見た時にローカル性の強くないカレンダーやタスク管理、チャットツールなどはほぼ全て海外初のサービスですよね?でもよく考えてみればGoogleの営業を受けたことはなくて、そこにはただ優れたサービスがあるだけ。これは私がPLG(*2)というプロダクト志向型の展開に挑戦していることにも起因しますが、初めから構造的にプロダクトを伸ばすやり方をしていないと後から世界対応していくのは厳しいと考えています。

*2 Product-Led Growthの略。プロダクトで魅力を伝え展開していく成長戦略。低価格製品に適し、グローバル展開しやすいとされる。代表例はslack、zoom。


ーーー海外の急成長企業はPLG志向であることも多いと聞きますが、日本ではあまり馴染みがありませんよね?


 原因として、日本がSLG(*3)と呼ばれる、PLGの反対の戦略を取った方が伸びやすい環境であることがあげられると思います。東京に大半のクライアント候補がいて、直接アポを取って説明しに行った方が商品の魅力が伝えやすい。成長速度が肝になるスタートアップにおいては、PLGの形を採用する難しさがあるんです。

 しかしながら、世界に通用するプロダクトを生み出していくためにも、PLGも考えなければならない戦略だと思います。そういった意味では、私がロールモデルとなり「あの大山が出来るなら、自分にも出来るのでは」と思ってくれる人が1人でも増えれば最高ですね(笑)

*3 Sales-Led Growthの略。セールスで魅力を伝え展開していく成長戦略。PLGと対極にある概念で、日本ではこのスタイルを採用している企業が多い。代表例はSalesforce.com。


ーーーでは最後にSpirの今後の展開について教えてください。

 直近でいうと、日程調整がもっと簡単にできるようにプロダクトを進化させていきたいです。サービス自体も国内だけではなく、来年は海外への展開も目指したいなと思っています。
 その先には日程調整やカレンダーの枠組みを超えて、人との繋がりのサポートしたり、時間の使い方を改善したりといった部分にまでプロダクトを発展させることを見据えています。


ーーーありがとうございました!

取材日:2020年12月1日(火)


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