LTV(Life Time Value)は、企業が顧客と長期的な関係を築く上で知っておきたい言葉です。LTV を最大化することは顧客との長期の関係構築につながり、企業の利益につながります。
LTVの考え方を知り、営業戦略に活用してみましょう。
INDEX
- LTVとは何か?
- LTVの言葉の意味
- LTVを計算する方法
- LTVを最大化するために考えるべき3つのこと
- 単価を高くする
- 購入頻度を増やす
- 利用期間を伸ばす
- 業界別のLTVの考え方
- 消費財やサービス業のケース
- SaaSのシステム提供会社のケース
LTVとは何か?
LTVの言葉の意味
LTVはLife Time Valueの略です。日本語訳すると「顧客生涯価値」となります。
企業側からみて、一人(または一法人)の顧客が生涯にもたらしてくれる価値を指します。
顧客との長期的な関係構築を前提とした概念であり、LTVを把握することは企業にとって重要です。
なぜなら、LTVを知ることで長期的な営業活動の見通しを立てたり、販売戦略を考えるうえで必須の概念だからです。
LTVを計算する方法
早速、LTVの計算方法についてみていきましょう。
LTVは3つの要素で計算されます。
◆ LTV = 購入単価×購入頻度×利用期間
LTVは、購入単価、購入頻度、利用期間の3つの要素によって算出することができます。
やや抽象度が高い計算式になるため、実際に使用するさいにはあなたの取り扱う商品・サービスに合わせて個別に考える必要があります。
LTVは顧客生涯価値のため、実際に活動計画に落とし込む際は、ブレークダウンが重要です。
顧客との関係性を段階ごとに分け、段階ごとのアプローチを実施することになるでしょう。
良好な関係性を保つことで、結果が積み上がっていきLTVが最大化されます。
LTVを最大化するために考えるべき3つのこと
LTVを最大化するには、LTVを構成するそれぞれの要素を最大化する方法があります。
それぞれの要素を最大化するためのポイントについて考えます。
1. 単価を高くする
LTVを最大化するためにまず考えるのが、単価を最大化することです。
理屈で考えると簡単なことですが、LTVを考えるうえでは注意しましょう。
LTVを考えるときは、単価の他に、頻度と期間の2つの要素が関係します。
いくら高単価で売上を上げることができたとしても、取引が短期間で終わってしまった場合、LTVの最大化にはつながリません。
また、最初から高単価の取引を持ちかけることは顧客にとってはデメリットになりやすいものです。
LTVを最大化するために単価を考えるときは、まずは顧客との信頼関係構築を第一に考えましょう。
具体的には、ミニマムスタートで取引のメリットを感じてもらう。信頼関係が構築できたら、取引の単価を上げていくといった方法が有効になります。
顧客単価に見合った価値を提供し続けることができるよう、販売戦略を考えましょう。
2. 購入頻度を増やす
次に購入頻度について考えます。
購入頻度を最大化するためには、自社の商品・サービスの最適な購入頻度を把握しましょう。
顧客に追加購入の案内を行う頻度は、多すぎても少なすぎてもいけません。最適なタイミングで顧客にストレスがないようにしたいものですね。
そのコミュニケーションは、営業職にとって腕の見せどころの1つといえるでしょう。
最適な販売のタイミングの見極めには、過去の販売データを活用した検証が有効です。
Amazonで日用品を購入しているとき、過去の購入頻度から商品をおすすめしてくる経験をしたことがないでしょうか?そんなイメージです。
業界や顧客の規模ごとの知見を積み上げることで、最適な追加提案ができる環境を整えましょう。
購入頻度に関して、最近では月額定額制のサービスも増えています。購入頻度に関する管理コストが減るため、LTVをシンプルに計算することができる点はメリットといえますね。
3. 利用期間を伸ばす
3つめに利用期間について考えます。
利用期間に関しては、LTVを最大化するために最重要の指標といってよいでしょう。
顧客との信頼関係が築けているかどうか、知るためにも重要です。
取引を継続して続けられる顧客がいることは、企業の安定にもつながります。
利用期間を最大化できるよう、単価や購入頻度、その他顧客満足に努めましょう。
近年のSaasのビジネスモデルにおいては、利用期間を長くすることが必須の条件となっています。
Saasで利用できるサービスは、顧客からすれば初期費用が安価で利用開始のハードルが低いメリットがあります。
一方、サービスの提供側からすると初期段階で利益を出すのが難しいです。
Saasのサービスで利益を出すには、長期の利用で安定的に収益を積み上げつつ、管理コストを減らす必要があります。
顧客に長い間、商品・サービスを利用してもらうことは、収益の積み上げ、管理コストの低減という2つの観点で重要になります。
業界別のLTVの考え方
LTVの考え方について対象的な業界を例にとって考えてみます。
消費財やサービス業のケース
例えば、食品会社の場合はLTVの利用期間はとても長くなります。
食事は生活に欠かせないものなので、利用期間は最大で数十年単位にもなり得ますね。
一度、ファンを獲得することができれば、長期にわたって利益をもたらしてくれることになります。
他にも、学習塾のサービスの場合は、LTVの利用期間は社会人になるまでの20年ほどになります。
利用期間としては長い方になると思いますが、ライフステージや個人の事情にフィットさせた提案が必要になるため、メリハリをきかせた営業が求められますね。
業界やサービス内容によって、LTVを最大化するための優先順位はさまざまな考え方がありそうです。
SaaSのシステム提供会社のケース
Saasのシステムを提供している会社は近年増加中です。
また、一般的にシステム製品のライフサイクルは2年〜10年といわれています。
Saasのサービスは、システムを売り切りではなく継続して使用してもらうものです。
従って、顧客の声やニーズに耳を傾けながら、製品の改修、アップデートを行っていくことが重要になります。
ユーザーも月額課金であれば解約のハードルが低いため、顧客満足度を満たす価値を提供し続けなければいけません。
我々が提供するサービスpickuponもSaasのサブスクリプションサービスです。
顧客との電話内容をAIが処理し自動で記録してくれます。音声とテキストのいいとこ取りを目指したサービスで、顧客の声を拾うことに強みがあります。
我々の顧客にはSaasのシステムを提供している顧客が数多くいます。
LTVの最大化につながる製品を提供していますので、興味があれば覗いてみてくださいね。
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